スコットランドで鹿の食用利用を求める声

DAILY MAILが10月31日の報道で、鹿の駆除を強化する政府の方針に対し、駆除を担う猟場管理人らが鹿を食用利用するよう求める声を上げていることを紹介している。

Dead deer could be ‘littering Scottish hillsides’ if 50,000 extra are culled, keepers warn
(猟場管理人はさらに5万頭の鹿が駆除されれば、死んだ鹿が「スコットランドの丘陵地帯に散乱する」可能性があると警告している)

政府機関であるNatureScot(スコットランド自然遺産)は、気候変動への対応としてシカの駆除数を年間25%増の5万頭の追加を政府に求めている。また、今年、標準目標を超えて駆除した場合、雄シカ1頭につき70ポンド、若シカの場合は35ポンドの追加報酬を出すインセンティブ制度を開始した。

スコットランド猟場管理協会(SGA)のアレックス・ホッグ会長は、簡単ではないながらも5万頭の追加駆除は可能だとしつつも、「死体を放置し、腐らせることはシカ被害の解決策にはならない」とし、鹿肉として利活用するための投資が必要だと述べている。

また、DAILY MAILの報道では、猟場管理人がシカを肉として利用することで経済効果も生まれると大臣に訴えているとも伝えている。

Gamekeepers have urged ministers not to view deer as a ‘pest species’ and instead consider the health benefits of the meat and the £100million the industry adds a year to the economy.(猟場管理人らは大臣らに対し、シカを「害獣」とみなすのではなく、シカ肉の健康効果と、シカ産業が経済に年間1億ポンドももたらす利益を考慮するよう求めている。)

※トップ画像はDAILY MAILの記事のキャプチャ