アルゼンチンのエントレ・リオス州の下院議会が、12月の通常会期中にイノシシ、野ブタ、アクシカの3種を害獣として指定する議案を承認。2月までの議会で、上院でも可決される見込みだという。
アルゼンチンの北部でイノシシ、アクシカが爆発的に増加しており、農業被害が増加している報道は2024年夏ころから顕著になってきていた。11月には3種の獣をスポーツハンティングで捕獲する頭数の増加を認めていたが、今回の議案は、日本でいうところの有害鳥獣捕獲の対象になるということ。法案通過後には、許可や地域、時期、監督方法など具体的な方策を詰めていくことになる。
多くのメディアが報道しており、国民の注目度が高いことがうかがえる。農業被害が特に大きく話題にもなるが、食用利用に伴う健康被害、人や家畜との接触による事故、イノシシが野鳥の卵や多くの生物を食べることによる生物多様性の喪失や、アクシカの移動に伴って外来植物の種が飛散し、生産性の低い森林に遷移してしまうことなど、多くの事象が懸念されている。
- 下院はイノシシ、野生のブタ、アクシカの狩猟を許可する法律を承認した(CHAJARI AL DIA)
- 3つの外来種を「害獣」と認定する議案に半分の決議が与えられた(EL ARGENTINO)
- アクシカとイノシシは、制御されずに増殖しているため、害獣として宣言されました(EL DEBATE)
- 議員らはイノシシ、野生のブタ、アクシカの狩猟を許可する法律を承認した(AIM)
- エントレ・リオス州は、外来種の外来動物3種を害獣とし、その狩猟が規制されるとの宣言を進めた。(Clarin)
- エントレ・リオスの生産者たちは、シカとイノシシの「疫病」に対して前進するための次のステップを待っている(Diario RioUrguay)※ウルグアイのメディア
2024年11月ころから、ブラジルでの被害が増加しているようで、報道もちらほら見られるようになってきている。アマゾンのような生物多様性の宝庫にヨーロッパイノシシが侵入していったらどうなるのか。懸念は尽きない。